ミリオンソード・サンライズ3「機動戦士ガンダム」その壱

ま、まさか・・・3度目があるとは・・・っ!
という言い回しは古臭い。しかし、
昭和54年「機動戦士ガンダム」放映時は実に、センセーショナルであった。
数々の名セリフを生み出し、いまや、リアルロボット路線の原点といえる。
これまでのロボットアニメは

たとえばゲッ●ーロボなんかでは、
A)
「大変じゃあ、メカザウルスが街で暴れておる。ゲットマシン、発進じゃあ〜!」
「ラジャー!」

って感じだったが、これがガンダムでは、
B)
「カタパルト、装着完了。発進よろし?」
アムロ ガンダム 行きまーす!」

になった。そして今のガンダム「SEED DESTINY」では
C)
「カタパルト、推力正常。 進路クリアー。 コアスプレンダー、発進どうぞ!!」
シン・アスカ。コアスプレンダー、行きます!」
となる。

どんどん、リアルさを増そうとしている傾向がうかがえる。
が、基本的にB)とC)は枝葉の部分の違いだけで、A)とB)ほどの差はない。
と、すると、A)が主流であったころにB)の世界を生み出した人は、もんのすごい挑戦をアニメ界にひっさげたことになる。
ちょっと分析すると、ロボットモノの世界観、いまでは当たり前のことへの変革といえるいくつかの点がある。
(1)敵味方の構造が、従来は「人類対異星人等」を「人類対人類」になった。簡単に言うと戦争。作品には「戦争反対」のメッセージが聞こえていた。
(2)主人公が、従来は「古代進」「葵豹馬」「剣鉄也」など当然日本人であったのに、「アムロ・レイ」と日本人以外の人とした。お互いにどの言語で交わしているのか、細かいところは無視する。また、一部の児童向けの書物では、あくまで日本人に違いない、という観念から脱却できなかったのか、アムロのことを「アムロ・零」と記述。主人公の氏名がカタカナだなんて・・・実にセンセーショナル。
(3)宇宙の無重力を表現した。いまでは当たり前。当時は宇宙空間が無重力ということは当然なのだが、宇宙戦争モノの中では上下の重力を表現していた。あの宇宙戦艦ヤマトでさえ!!(宇宙気流とか、煙がもくもく宇宙空間で上がってたりとか)
(4)パイロットスーツが地味。それまではバイクのジェットヘルにゴテゴテと飾りをつけたようなヘルメットが主人公のトレードマークであったのに、宇宙服、ガンダムの世界では「ノーマルスーツ」「パイロットスーツ」というような世界観もともども作り上げた。
(5)主人公が子どもだったこと。これまでのロボアニメの主人公は、設定があるんだろうけれども年齢不詳だった。わかりやすくて年端もいかない少年兵であったことは、実にリアルだった。
そして、もっとも、ガンダムの世界観そのものといえ、今もそのすばらしい世界観から脱却できないモノが・・・
モビルスーツ
というものだ。何せ、一番びっくりしたのが
ロケットパンチ
がなかったのだ。いろいろあるぞ、当時のロボットと違う点は。あげちゃうあげちゃう。
まず、
合体変形しない。(当時は常識だったんだぞ!かろうじてABパーツでコアファイターとドッキングするが、コアファイターはどちらかというと脱出カプセル的。あまりにも新しすぎる発想でおもちゃ業界、スポンサーにお応えするべく、無理やり「ガンペリー」「Gファイター」「空中換装」を作り出した。この、何としても製作者の意思を残そうという点で
拍手拍手っ!)
腕が飛ばない。(同上)
登場してくるロボットが一様に「モビルスーツ」と呼ばれた。敵味方、区別がない。
ってなところだ。
さ、今日はここまで。これからどんどん進むぞう
ては。