ミリオンソード・みきもと斬り

美樹本晴彦
のタッチは、非常に柔らかで、私は好きなタッチである。
彼は、世に伝説的な大ヒットを飛ばした
機動戦士ガンダム
でキャラデザインをした、
安彦良和
のアシスタント的存在から、競りあがったデザイナーである。
いわゆる、美樹本タッチは、アニメキャラとしてはらしからぬ、本当に柔らかな画風だった。彼はいまや、アニメキャラの画家というより、イラストレーターとしての才能が開花しているようだ。21世紀現在のアニメキャラのデザインは、非常にカクカクしていると思う。このカクカク感は、アニメの世界独特のタッチを創造したが、
質感
というものを奪った。ところが、安彦氏からまず語りたいが、彼のタッチも非常に柔らかで、人間味があった。独自性は口元のタッチに現れ、もし彼の画風をパくろうと思ったら、キャラがたとえ大きな口を開けても歯を描かない
ようにすれば、それなりに見える。
安彦氏のタッチに似ていて、目に特徴のあるのが美樹本タッチである。
女性を描かせたら、彼にかなう作者はそう居ないのではないかと思う。
それほど、女性を美化できるし、
この極端な美化が、女性を幻想的な生物であるよう誤解をあたえた・・・
それはすなわち、
ヲタク的な女性観
を形成してしまったといえる。そういう意味で、もしかすると社会現象を生んだのかもしれない。良し悪しは別として・・・
美樹本タッチをパクろうと思ったら、あるグッズを活用する。そのグッズとは、
マーカー
である。顔を描く時に、顔の影を2段階に色分けし、白地を多く残す。
髪の毛も同様で、天使の輪を意識し、髪の毛のウエーヴを、黒と茶、場合によっては赤系や青系のマーカーを活用し、質感を出す。
1つのキャンバスの、白地を活用するマーカータッチ・・・
初期の美樹本氏のタッチは、これでマネできる。
一度、私も自ら紹介してみたいのだが、
こちらのブログの画像のアップの仕方がよくわからないので、
またいずれ、ということにする。
質感と、柔らかな線、を表現するタッチ。
それは、人間のやさしさを誇張したような印象を与える。
また、マーカータッチや、水彩タッチ(私はポスターカラーを薄くといての水彩が好きだが)が、すばらしく、その画線の
繊細さ
やら、
優しさ
を、誇張していたように思う。
カクカクしていたアニメキャラに、人間が欲してやまない
やさしい面
を、表現したその画風やらに、多くの人が関心を寄せ、取り入れたのだと思う。
嗚呼、こうして記事を書いているうちに、私も久しく、白い紙の上に、自分の世界を描きたくなってきた。
また、そういう話は後日、ということで。
今クールのミリオンソードはこれにて。
でわ、また来週〜